圧倒されるばかり

樹海といえば

遠坂 凛という存在

話もいよいよ終盤へと近づいているわけだが、ここで改めて紹介するとU.B.Wでのメインヒロインはセイバーではなく、凛だ。今更感全開だが、触れていなかったのでまぁよしとしよう。そのためOPからそうだが、EDでは士郎と凛の二人に焦点が当てられている。もちろん1クール目と2クール目ではEDも少しばかり趣きは違っている。どちらかと言うと、前者に関しては凛が待ち続けてきた殺し合いに参加するまでの時間を表現されているのに対して、後者は殺し合い後の果てに待っている士郎と凛の二人に待つ未来は何か、と言った点だ。

どちらもKalafinaが楽曲を担当しており、1クール目は『believe』、2クール目が『ring my bell』となっている。ring~については先のBrave Shineと同様まだ未発売となっているため、発売されるのを待ちたいわけだが、まずはそれぞれの楽曲におけるFate視点から見た世界観をどのように歌い上げているのかを見ていこう。

アニメばっか見てるあなたへ

それぞれのEDとしての役割

believeの場合

まず最初にbelieveについてだが、絵コンテから見てもらえれば分かるように幼少期の凛が描かれている。凛はzeroの時から殺し合いのことを既に理解しており、先の戦いで彼女の父が身を投じていながらも敗北してしまったという経緯がある。そのため彼女は10年間待ち続けてきた、殺し合いがふたたび始まるまでをずっと長らく静かに。そしてようやく訪れた運命の日、自らの威信をかけて戦いに臨んでいく姿が士郎とは違う部分だろう、殺し合いを勝ち抜くことを目的としてきた魔術師の名家としてのプライドも相まって、彼女はどうしても勝たなければならなかった。だが同時に自分の戦いで誰も巻き込みたくないと思っていながらも士郎に関しては別だった。彼女が最初に巻き込んで犠牲となったのは士郎その人で、覚悟していたがそれも予想外だったことも有り凛はこの物語におけるある重要な行動を起こす。これもまた物語にとって重要な鍵となるわけだが、お約束として触れないでおこう。

犠牲を出すことは仕方がない、けど極力最小限に出さないようにするという彼女なりの優しさと甘えがそこにはあった。そんな彼女を支える存在としてサーヴァントであるアーチャーが身を挺して彼女の剣となって戦い抜いていく。これもまた因果なものとなっているわけで、物語を見ていくと妙に納得してしまう部分もあっていい。

Kalafinaのbelieveはずっと待ち続けてきた戦いのために人とは違う暮らしをしながら距離を置いていたが、それでも情を捨てきれない少女としての一面を持ち合わせながらも目的のために邁進していく儚く強い姿勢を歌い上げ、彼女の信念を後押しするように活躍するアーチャーに対する絶対的な信頼を歌い上げている。

能書きと取られるかもしれないが、つまりはいい曲だから黙って聞けという事を言いたいわけだ。

ring my bellの場合

そして後期において発表されたring my bellに関してはbelieveとは違い、全ての物語が終局へと近づいていることを感じさせる物になっている。鐘が鳴り終わる頃には誰にも気づかれないまま戦いが終了し、各々が待ち望んでいたものを手に入れられるかどうか分からないが、今を生き抜きながらも懸命に前へ進んでいこうとする壮大さをKalafinaの3人が見事過ぎるほどにハーモニーを奏でている。まさしく、zeroから続いていた殺し合いの戦いがstay nightで終焉を迎えようとしている様をまざまざと見せつけられる。

ここまで辿り着くまでにアーチャーが辿ってきた軌跡、セイバーが欲する理想を追い求める軌跡、zeroの主人公が士郎を助けたことで次に繋ぐ奇跡、士郎の養父が果たすことの出来なかった夢を全うする軌跡、そして凛がこれまで待ち続けてきた戦いに何が待っているのかを知る軌跡、各々の思いが交錯する中でU.B.Wという作品が辿り着く場所は何処へ行くのか、原作を知らないファンはKalafinaの楽曲を聞いて結末を楽しみにしていてもらいたい。

おすすめアニメ

U.B.WからH.Fへ

TVアニメもすぐには終わらないがこの記事を作成している時点で2ヶ月後には終りを迎えてしまう。そしてそれでFateシリーズが完結する、はずもなくその次こそ誰もが待ち続けてきた物語が待っている。リプロダクトアニメが放送されることも衝撃だったが、それ以上に多くのFateファンが歓喜した情報がアニメ放送解禁と同時に発表された。

それは原作でも高い評価を受けており、物語の鍵となっている『聖杯戦争』とは一体何なのか、その真実を語る原作ゲームも待ち続けてきた『Fate/stay night[Heaven's Feel]』が、ついに劇場アニメとして制作されるという。筆者もようやく来たか、なんて思ってしまったほど。ネットユーザーたちからすれば、一部ではヒロインの一角でありながら何かとネタにされては不遇の扱いを受け続けてきた『間桐桜』というヒロインがメインとして描かれることになる作品である。これを祝って多くの業界関係者もついに来た、とばかりに喜びを見せている。それくらいFateの中でも桜というヒロインの残念さ加減は嘆かれていたが、劇場アニメとしてほぼ主役として立つのだからもう不遇とは言えないだろう。

TVアニメがたとえ終了しても、Fateシリーズはまだまだ終わりを告げない。むしろ発表されたのだからこのHeaven's Feelでようやく少しばかりの休息が付けるだろう。今から作品自体も楽しみだが、同時に今度はどんなアーティストがHeaven's Feelを音楽から盛り上げてくれるのか、そういった点も楽しみではある。

話題に事欠かないFateシリーズ、そんな人気作品を音楽という視点から考察していってもまだこれはほんの一部でしかない。こういった面も意識しながら作品を音楽から見ていくと面白い発見や新しい何かを見つけられるかもしれないので、一度試してはいかがだろうか。

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